改正行政書士法が令和8年1月1日に施行されましたが、行政書士の独占業務は書類作成のみで維持されています。では提出する際に避けては通れない補正をどう考えれば良いのでしょうか。
以下、本人による申請は考慮しないものとします。
そもそも、行政書士の独占業務とは、官公署に提出する書類の作成だと解されています。
そして、官公署に書類を提出する手続きについては非独占業務とされています。
つまり、官公署に提出する書類の作成は独占、提出する行為は非独占となるので、提出は非行政書士でもできるということになります。
これはおそらく、官公署に提出する書類の作成には非行政書士が行った場合の罰則規定があり(行政書士法19条)、提出する手続きには罰則規定がないことから考えられる帰結でしょう。
ただ、ここで大きな問題があることに気づきます。
その問題とは、補正命令が行政から出たら、提出をしにきた非行政書士は補正ができるのか、ということです。
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補正とは簡単にいうと、書類に不備があった場合にその不備を修正することです。
たとえば、住所の記載に誤りがあったときに、正しい記載に変更することは補正となります。
この補正について、行政書士法は規定していません。したがって、補正については解釈問題となります。
考えられうる解釈は以下のとおりです(私見を含みます)。
1 補正は官公署に提出する書類作成に含まれるため、非行政書士は行うことができない。
2 補正は官公署に書類を提出する手続きに含まれるため、非行政書士でも行うことができる。
3 補正が官公署に提出する書類作成に含まれるかは程度問題であり、軽微な補正であれば書類作成ではなく、提出する手続きに含まれる。他方、書類上重要な部分については書類作成に含まれる。
試験対策上は補正の問題が出ることは考えづらいですが、実務上は重要な論点でしょう。
筆者としては、行政書士法の趣旨(行政手続きの円滑な実施と国民の権利利益の保護)から、3に立つのが良いと考えます。
しかし、批判として考えれるのが、何を持って重要・軽微なのかが明確ではないという点です。
さらに、申請や届出の種類によってもその線引きは変わるでしょう。
結局のところ、提出まで行政書士が行えば良いのですが、頭の体操としては面白いので、一考の価値はあると言えます。

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